経営改善計画策定方針の考え方「経営改善計画書」をなぜ作るのか。

その問いには、当然理由があります。

 

経営改善計画書なんて作ったことがない、銀行が言うから仕方なしに作っている、作り方も分からない、という思いの方も多いと思います。

作り方はこのホームページで説明していますし、必要であれば作成をご指導したり、代行したりします。

ただ、「何のために作るのか」が分からなければ、本気で作ろうという気にはならないものと思います。

ここではその役割をご紹介します。

 

「経営改善計画書」を作成する1番の理由は、経営者が目指す経営を明確にすることにあります。

経営者さん自身が、自分は自社を何時までにどのようにどこへ持って行こうとするのかを言葉と数字で表現するのです。

もちろん必要に応じて図やグラフも使用します。

「改善」は経営者の思いを実現するための手段であって、目的ではありません。

 

「経営改善計画書」は、何かを改善しなければならないから作る、と思われているところがあります。

改善は必要ですが、それ自体が目的ではありません。

改善は夢を実現するための障害となっている課題を除去するために行います。

 

自分の経営を見失わないために

作成の目的は、あくまで理想の経営の実現にあります。

経営者さんの頭の中には漠然と経営の設計図があるのですが、それは明瞭な形にはなっていません。

だから経営者さん自身もよく分からないままになっています。

そこに日々解決すべき課題が押し寄せてきますから、つい目の前の課題解決に追いかけられ、どこへ向かおうとしていたのかを見失ってしまうということになりがちです。

 

「経営改善計画書」はそれを防止するために作成されます。

言葉と数字で表現されることにより、誰の目にも明らかになります。

銀行から作成を要請されるという経緯から銀行用と思いがちですが、

銀行も含め、従業員さんや取引先も含め、誰の目にも進むべき時期と方向と方法を明らかにするのです。

 

経営のチェックリストにもなりえる

その結果、経営改善計画書は、チェックリストにもなります。

なすべき事は多く存在します。

 

頭の中だけでは、し忘れがあっても気づかないままとなるかも知れません。

それを防止します。そのことによりより夢の実現性を高くすることが出来ます。

経営者さんの夢を本気で実現するのであれば、「経営改善計画書」の作成は必須の課題となります。