借入金の返済財源を生み出す方策借入金の返済が厳しいというご相談はよくお受けします。

返済が厳しくなる原因はいくつかあります。

 

返済が厳しくなる原因のうちの多くは、売上高の減少による資金繰り難をとりあえず借入金でしのいできたためです。

売上高が減少し始めたときに、一過性のものと考え、とりあえず借り入れで何とかしよう、そのうち売上高は回復するだろうなどとと考え、そうした対応を何回か繰り返していく内に借入金残高が過剰になってきた結果です。

その借り方にも問題があって、100万円から300万円程度の比較的少額を複数の金融機関から何口も借りるという場合は、残高に比べ返済額が多くなりがちです。

 

これも借入金の返済を困難にしています。このような借り方は目先だけを考え、かつ借りやすいところから借りるという安易な借り入れ姿勢の反映でもあります。

 

 

借入金の返済が厳しい時の経営改善計画書の作り方とは

そうした場合の経営改善計画策定手順は次のようになります。
1.借入金の返済を約定通り行うためにいくら売上高が必要になるのかを計算する。

 

2.その売上高を実現するための実現可能な方策を考える

この方策は宣伝広告や商品の変更、顧客応対の見直しなどで行う。

 

3.仮に見直し策を実行したとしてもすぐに借入金の返済が順調に行えるような売上高にはならないので、現時点での資金繰り策を検討する。

 

4.資金繰り策の手順

① 借入金を全く返済しなければいくら余裕が出るか

② その余裕の7割程度を返済財源と計算し、借入先ごとに返済額を計算する

 

5.前記の1から4の内容を文書化する。

これが経営改善計画書となる。

 

6.経営改善計画書を借入金融機関へ提示して、対応を依頼する。

 

7.経営改善計画書を金融機関へ提示すると、売上高減少の原因を聞かれることがあるので原因分析を行っておく。

この分析も計画書に記載しておくとより有効である。ただし「不景気」などという分析は行わない。理由は不景気が原因であれば対策が講じられなくなるから。

 

 

最近は金融機関の対応は前向きになってきているので、資金繰りが厳しいと感じたら早めに相談して下さい。

無理して時期を遅らすと対応できなくなることがあります。

ただ金融機関によってスタンスは異なりますので、お困りの点は弊社へご相談下さい。